多層盛り溶接 尾崎律夫 2012 03
最近完成した東京スカイツリーあるいは都内に多い中高層ビルの鉄骨柱と梁(はり)の継ぎ手は
ほとんど多層盛り溶接工法で製作されています。ところが、この多層盛り溶接では同じ成分の母材や
溶材を使っても、ビードは溶接入熱の大小で、強度がかなり変わってしまいます。
またパス間温度問題があります。このあたりは履歴記録が単純でなく別途対策が必要と思います。
こうした性質があるので、ワンパス毎のビードの溶接条件は、溶接部の強度が十分かどうか,
入熱の記録を残し、履歴を確認できなければなりません。つまり溶接入熱量(KJ/cm)を実測しようと
いうことです。定性的には,一定の溶接長で、アークタイムが長いと溶接入熱は大きく、アークタイムが
短いと溶接入熱は小さくなる傾向にあります。つまり入熱とアークタイムは比例関係にあります。
溶接部は冷却時間がゆっくりなほど強度(靱性)が低下します。理由はおもに溶着金属組織の
成長(粗大化)が時間とともに進むからです。このあたりはパス間温度の影響もあります。
単位長当りの溶接入熱量(Joule/cm)は溶接電流、電圧、溶接速度、アークj時間の4要素で決まります。
1998年、建築基準法の改正に伴い、建築鉄骨製作現場で多用されているCO2 アーク溶接用
ワイヤJIS YGW11で義務付けられた単位入熱量は、上限で40KJ/cmと言われています。
とくに1995年の阪神淡路大震災や最近の東日本大震災で鉄骨ビルが脆性破壊されたため
この数値はJASS 6 (日本建築学会 建築工事標準仕様書)の溶接入熱量に関する制限推奨値に
なっています。調質高張力鋼はこのように単位入熱量が40KJ/cmを超えると溶接部が急激に
脆化する性質があるのです。溶接入熱量は現物を実測して定量的な把握をするしかありません。
今後の大震災に対し柱梁の溶接は施工法にかかわらず溶接入熱を数値で管理することが重要です。
アーク溶接の入熱量を調べるには次の計算式があります。
Q=60・E・I/s (1)
入熱量(Q:入熱量ジュール/cm)
溶接速度s=溶接長(cm)/溶接時間(分)
溶接電圧(E・ボルト)
溶接電流(I・アンペア)
この式を整理すると、溶接長電流電圧アークタイムさえわかれば、未知の入熱量Qを求めることが
できます。要約すると、半自動溶接の場合、(1)式においてボルト、アンペア は、実は溶接施工指示
書や直前の試験体テストで適正な電流、電圧を事前に溶接機のダイヤルでセットして
調整決定済みです。つまり、作業者はパスごとに電流、電圧値を事前確認し、溶接開始後は
溶接部を遮光眼鏡で覗きながら作業を進めるため、普通、溶接途中で電流、電圧条件を変えることが
できません。こうして溶接条件を適正に準備したあとに、その値で該当のパスを溶接しています。
2番目の問題は、溶接速度sです。内容的には速度s(cm/分)=溶接長(cm)/溶接時間(分)です。
このうち溶接長は、あらかじめ溶接作業指示書や図面から長さ(cm)が分かっています。つまり溶接長は
事前に決められていることが溶接作業の前提です。結局、電流、電圧、溶接長、パス数
などの数値は溶接を開始する前にすでに適正に決定されています。ですから残る溶接時間(分)は
三葉アークタイマーのような測定器とかストップウオッチで溶接時間を捉えると、溶接速度が手計算で
出来るので、正しい溶接入熱量Qが算出できる、という訳です。
アークタイムの事例
(1)式を変形すると次のようなります。
T=16.66(Q・L)/(E・I) (2)
T:アークタイム(分)
Q:入熱(KJ/p)=40KJ
L:溶接線の長さ(cm)=25cm
I :溶接電流(A)=350A
E:アーク電圧(V)=36V
多層盛溶接で、ワンパス当りの適正アークタイムは、入熱制限を40KJ/pとし、溶接電流350A
アーク電圧36V、溶接長が25cmの場合、
T=16.66x1000/12600
=1.32(分)=79.2(秒)
このように電流、電圧、溶接長、入熱制限値(40KJ/cm)は前もって分かっているので、
アークタイム上限が計算出来ることになります。実例をあげれば、制限入熱40KJ/pの場合
溶接電流350A、アーク電圧36Vの溶接条件でいろいろな溶接長(梁幅)に対する、アークタイムは
以下の様になります。この例では一定の電流と電圧で上限40KJ/cmとする定入熱ですから
適正溶接速度は溶接長が変わっても一定の溶接速度20cm/分になります。
溶接長cm アークタイム秒 アークタイム分
--------------------------------------------
15 47.6 0.79
--------------------------------------------
20 63.5 1.05
--------------------------------------------
25 79.3 1.32
--------------------------------------------
30 95..2 1.59
--------------------------------------------
35 110.0 1.85
--------------------------------------------
40 126.9 2.16
--------------------------------------------
45 142.8 2.38
--------------------------------------------
50 158.7 2.64
--------------------------------------------
55 174.5 2.91
--------------------------------------------
60 190.4 3.17
--------------------------------------------
65 206.3 3.44
--------------------------------------------
70 222.1 3.70
--------------------------------------------
75 238.0 3.97
--------------------------------------------
80 253.9 4.23
--------------------------------------------
85 269.7 4.49
--------------------------------------------
90 285.6 4.76
--------------------------------------------
95 301.5 5.02
--------------------------------------------
多層盛り実例2(入熱40KJ/cm内 溶接長30cm 1.2φワイヤ)
ちょっと手間が掛かりますが入熱量をアークタイムから計算で求めることが可能と
お分かり頂けたと思います。
科学電卓に数式を入れて入熱量や溶接時間を求めれば簡易に役立ち記録もできます。
最近、市販のアーク溶接ロボットはたいへん多機能になってきました。すでに多層盛り溶接機能、
アークモニター機能は装備機が大半です。しかし重要な溶接入熱量の測定機能は今の所ロボットには
装備されていません。ここで云う技法を応用すればアークロボット溶接は既知のパラメーターである
電流・電圧・溶接長とアークタイムで溶接入熱量を正確に測定、記録できるようになると思います。
溶接入熱/時間計 MT-1 取扱説明書(V1.03)
三葉溶接入熱計の特徴は電流センサー、電圧センサーを使わない溶接入熱測定器です。
そのため外部接続が簡単確実に行えます。他社の直流用電流・電圧センサーは電池式が多く
電池の消耗とか精度、安定性が気懸かりです。三葉溶接入熱計はその点が安心です。本機の目的は
溶接継手の組み立てに要したジュール溶接入熱量(KJ/cm)を簡単確実に実測して記録を残します。
公開できる資料残すことは溶接技術基盤の向上です。測定値は継手強度の管理に役立ちます。
この技法は広く溶接入熱管理をだれでもできるよう、公開技術とします。出典を明記していただく
条件で有志の方どなたもご利用可能です。
外観図
パスと層の定義
パスとは溶接線に沿って行う1回の溶接作業で、1本の溶接ビードを作ってゆきます。したがって
パス数は溶接ビード数と同義で1から連続番号です。層とは1パスまたは複数のパスからなる溶接金属の
層と定義されます。1層からの連続番号です。どの層から多パスにするかは施工指示書に表現され
個々に異なります。多層1パス溶接は層数とパス数が一致しますが多層多パス溶接は多パス置く層が
あり全パス数より層数のほうが少ない数字となります。
一般的積層の例 多層多パス溶接
1.概 要
三葉溶接入熱/時間計とは、溶接電流検出器入力を監視しON時間を溶接機のアーク時間と
します。同時に入熱量を計算しそのデータを表示、保存およびUSBへ出力します。入熱量計算に必要な
因子は電流・電圧・溶接長・アークタイムなので担当者が手でボリュームダイヤルを調節して設定します。
パス数や層数は積層中の区切り時間にSW操作をして数字を加減算しながら決定します。
2.機器構成
本体寸法:幅210mm 奥行230m 高さ133mm
本体重量:2.5Kg
CPU:PIC24FJ256GB106マイクロチップ社製
液晶表示器:SC2004CSWB-XA-LB-G20桁4行表示器 表示面26mmx77mm
電源入力電圧:DC5V 5m電源延長コード付き
溶接条件設定つまみの大きさ 径25mmx高さ20mmx列ピッチ50mm
電流検出器:WTC穴径36mm直流用検出器 付属コード長:5m
ボタン電池:CR2032(3V)RTC時計バッテリバックアップ専用
溶接データの長期保存には不揮発メモリーを使い電池はメモリ保持電池は不要です。
3.測定および設定範囲
溶接電流設定範囲:100〜600A
溶接電圧設定範囲:10〜50V
溶接長設定範囲:10〜300cm
パス数設定範囲:1〜99パス
溶接入熱表示範囲:0〜9999.9KJ/cm
USBデータ出力:CSV文字データファイル出力
時刻表示:年月日時分秒(2099年末迄)
クレーター処理時間:0〜30秒
溶接中断の場合、そのパスは未完了なのでパス+SWを押さずに未完了ビードに
継続して残りに補充ビードを溶接します。すると1パスに2本のビードができ、USBデータには同じパス番号で
データが2本できます。入熱量とアークタイムはこの2本の合計となります。
この場合と同じように多層多パスの溶接ではある層(同一層)の開始パスの終了でパス+SWを押さずに
終了時限後、次パスに進めこのパスも終了時にパス+SWを押さず次パスを溶接し、その後に
3本目でパス+SWを押せば、このパスには3本のビードが置かれそのデータ3個がが3行同じパス番号で
出来ます。これによってその同一層には3ビード、すなわち同一層に3パス溶接したことが分かり記録されています。
このように作業現場ではひとつの層に数本のパス数が記録され、エクセルで配分作業をします。
パス+SWをリモコンで遠隔操作する場合
ご注文時リモコンが必要な場合、最大長10m以内で特注できます。コード引き出し場所は現状の
パス+SWの場所から引き出し線を使い手元で[パス+SW]を操作できます。長さをご指定し特注機とします。
溶接時間の表示
溶接時間:0〜5999.9秒(99.99分=1.66時間)
累積溶接時間:0〜5999999.9秒(99999.99分:69.4日)
この時USBを使って外部に転送記録してゆくと溶接時間計、溶接入熱計とも記憶量無制限となります。
4.溶接電流検出器入力信号
本機の電源ON以前に溶接をしている場合、その溶接終了まで待機し次の溶接開始から動作します。
本機の操作法
本機の操作でブザー音を使う/使わない選択ができます。不要なのでOFFと、必要なのでONは登録SW
を下に倒しながら電源ONするとブザー音ON/OFFを交互に選択できます。
溶接入熱計の使用開始(モードの設定)
1)本体電源がOFFの状態で「条件設定↑/計測↓」SWを下側にする。
2)「入熱計↑/時間計↓」SWを入熱計(上)側にする。
3)本体電源を入(ON)れる。
下記のように表示され、「入熱計」モードとなります。
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: パス 電流 電圧 溶接長
3行目: 非測定期間秒 溶接秒 溶接分
4行目: 確定入熱量 溶接速度
溶接時間、電流、電圧、入熱量は、1秒毎にリアルタイムで表示が更新されます。
1−1.パス数の設定とデータの内部保存
パス+/パス−SWとは溶接データのパスUP(溶接値の初期化)やパスダウン(巻き戻し)するSWです。
1)パスの終了と次のパスの開始
パス+/パス−SWをパス+にすると、現在計測データを内部に保存した後、初期化してパス
回数を+1し、次のパスへ移行します。
保存データ数は最大1034回でこれを超過すると64個づつ消去され古い順に上書きされます。
2)次のパスのキャンセル
パス+/パス−SWをパス−にすると、パス回数が−1され前のパスデータを表示のみできます。
パス数と層数をEXCEL上で作成したい場合、パソコン上で新しく層数欄を設けパスや層の積層割り付けは
同パス番号のデータ本数が同一層のパス数ですから、これを根拠に順次層にパスを割り付けてゆきます。
1−2.溶接電流値電圧値の設定
電流、電圧値を設定する2個のボリューム(つまみ)です。「入熱計」モード時のみ有効です。
1)溶接開始前につまみを右(+)または左(−)に回しLCD表示2行目xxxAの
表示を見ながら設定します。溶接中は1秒毎に直近値を読み平均を計測データとします。
1−3.溶接長の設定
溶接長を設定するボリュームで、「入熱計」モード時のみ有効です。
1)「条件設定↑/計測↓」SWを上側(条件設定)にする。
緑の「計測停止」ランプが点滅し「条件設定」入力モードになります。
2)溶接開始前につまみを右(+)または左(−)に回しLCD表示の2行目xxxcmの表示を
見ながら設定します。
3)「条件設定↑/計測↓」SWを下側(計測)にする。
緑の「計測停止」ランプが消灯し入熱計モードに戻ります。
1−4.非測定(クレータ処理)時間の設定
溶接終了時にクレータ処理を行う為の非測定時間で「入熱計」モードだけで有効です。
1)「条件設定↑/計測↓」SWを上側(条件設定)にする。
緑の「計測停止」ランプが点滅し「条件設定」入力モードになります。
2)「パス+/パス−」SWを上(+1)または下(−1)側に動かしLCD表示2行目xxtの表示を
見ながら設定します。
3)「条件設定↑/計測↓」SWを下側(計測)にする。
緑の「計測停止」ランプが消灯し入熱計モードに戻ります。
1−5.「入熱計」モード時の溶接信号
1)溶接信号のONは溶接が連続して0.1秒以上ONの状態になると0.1秒単位で溶接時間とします。
2)溶接信号のOFFは溶接がONから0.1秒以上OFFの場合、溶接OFFになったとします。
3)溶接信号の計測停止は溶接がOFFになると緑の「計測停止」ランプが点灯し、非測定時間中となり
測定を停止します。その後、時限で緑の「計測停止」ランプが消灯し入熱計モードに戻ります。
時限前にパス+/パス−SWを倒すと、そこで次の計測開始となります。
2.溶接時間計使用開始(モードの設定)
1)本体電源がOFFの状態で「条件設定↑/計測↓」SWを下側にする。
2)「入熱計↑/時間計↓」SWを時間計↓(下)側にする。
3)本体電源を入(ON)れる。
下記のように表示がされ、「時間計」モードとなります。
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: アークタイム 記録済データ数
3行目: ビート時間秒+1/10秒 累積溶接秒
4行目: ビート時間分 累積溶接分
2−1.「溶接時間」のクリア
「リセット」SWを2秒間長押しすると表示中の溶接時間、累積時間、Str数とも内部メモリには残した
まま消去します。全消去操作は4.データの消去方法の項をご覧ください。
2−2.時間計データの内部保存
溶接信号のOFFを検出する毎に、その溶接時間と累積溶接時間を内部に保存します。
保存データ数は最大1023回でこれを超過すると古いデータから63個消去され上書きされます。
3.計測データをUSBに書き込む
3−1.「入熱計」データ書き込み手順
1)運転中の本機にUSBメモリーをUSB端末ソケットへ挿入する。
緑の「書込み中」ランプが点灯し、表面の計測停止ランプは点滅する。USBメモリー内に
「MITZBA」のファイルディレクトリーと「KJ」サブディレクトリを作成し、その中に書き込み日時を
ファイル名として、最大1023回分のパスデータをCSV形式で下記のように出力します。
出力項目
年月日時分秒YYYY/MM/DD HH/MM/SS
パス回数P
溶接電圧(平均)VV
溶接電流(平均)AAA
溶接長(最終設定)LLL
溶接時間(秒)SSSS.S
溶接速度(cm/sec)XX.X
入熱量(KJ/cm)KKKK.K
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: ニュウネツケイテ”ータカキコミ
3行目: セイシ”ョウシュウリョウ (書き込みが正常に終了した時)
画面表示の指示に従ってUSBを引き抜きます。抜くと緑ランプが消え入熱計画面に復帰します。
USBに書いたデータは机上のパソコン等で使う表計算プログラムを使って展開解析することを
前提としています。(windows Excel等)したがって出力は直接的なデータのみです。例えば時刻を年から
秒まで詳しく生成することがエクセル上で応用拡張が可能です。CSVファイルの年月日時分秒を
表示させるにはという@からDを参照ください。
3−2.「時間計」データをUSBに書き込む
1)USBを裏面USB端末ソケットへ挿入する。
緑の「書込み中」ランプが点灯し、表面の計測停止ランプは点滅します。USBメモリー内に
「MITZBA」のファイルディレクトリーと「KJ」サブディレクトリを作成し、その中に書き込み日時を
ファイル名として、最大1023回分のデータをCSV形式で下記のように出力します。
出力項目
年月日時分秒YYYY/MM/DD HH/MM/SS
溶接時間ssss.s 累計溶接時間aaaaaaaaaa
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: ジカンケイ テ”ータ カキコミ
3行目: セイシ”ョウシュウリョウ (書き込みが正常に終了した時)
2)ランプが数回点滅後USBを取り出します。すると緑ランプと点滅中ランプが消え、時間計モードに
戻ります。USBのデータはWindows形パソコンの表計算ソフト”EXEL”を使って展開できます。
CSVファイルの年月日時分秒を表示させるには @該当A列のAを右クリックして選択 A項目中の
セルの書式設定を選択 B表示形式でユーザー定義を選択 C種類でyyyy/m/d h:mmと出るので
これに秒の意味:ssを付け足してOKを押す。Dいま改変したファイルはXLSという拡張子にして
ファイルにセーブしておきます。
データ行のうえ先頭行に消えない項目名を置く場合はたとえば項目表示だけの別ファイルを作って
データファイルに重ねて利用することなど自社で工夫してご利用ください。
3−3.書き込みエラー時
USBへ計測データを書込み中にエラーが発生するとブザーONし、LCD表示が下記の
ようになります。ブザーは「リセット」SWを押すと止まります。
この場合、エラー原因を取り除き、電源を切り、USBを抜き取り、電源再投入から行ってください。
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: ニュウネツケイまたはジカンケイデータカキコミ
3行目: Err# 下記エラー一覧参照
・Err#01 正常にかけませんでした
・Err#02 書き込み禁止に設定されています
・Err#03 容量が足りません。
・Err#05 保存データがありません。
4.データの消去方法
1)「条件設定↑/計測↓」SWを上側(条件設定)にする。
緑の「計測停止」ランプが点滅し「条件設定」入力モードになります。
2)「リセット」SWを長押し(2秒)します。
LCD表示に下記のような表示がされます。
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: ニュウネツケイまたはジカンケイ テ”ータセ”ンショウキョ
3行目: Yes=パス+ No=パス−
3).「パス+/パス−」SWを上に上げる。(時間は1秒程度、離すとSWは中立に戻る)
選択されているモードに該当する保存データが全て消去されます。
USBのデータを消去するときはWindows形パソコンをUSBに接続し個別データは
直接PCで標準的イレース操作で消去可能です。
4)「条件設定↑/計測↓」SWを下側(計測)にする。
緑の「計測停止」ランプが消灯し元の計測モードに戻ります。
一方ニュウネツケイの全消去の場合、3)の「パス+/パス−」SWを上に上げると
消去動作に入ります。液晶画面の指示に従ってください。
5.日時(時計)の設定方法
1)本体電源を切(OFF)る。
2)「条件設定↑/計測↓」SWを上側(条件設定)にする。
3)「リセット」SWを押しながら、本体電源を入(ON)れる。
緑の「計測停止」ランプが点滅し時刻設定モードになります。
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: シ”コクセッテイ
4)時刻の設定は年、月、日、時、分、秒、の順で設定箇所が点滅する。
5)「パス+/パス−」SWを上(+1)にしてLCDの表示を見ながら該当する箇所を設定します。
6)「登録」SWを一旦上にして次に下にして登録し順次設定します。
7)5)と6)を繰り返し最後の秒の登録をすると時計が動き出します。
時刻の設定を必ず「秒」で完了させると緑の「計測停止」ランプが消灯し、LCD表示に下記のような
表示がされます。これで修正完了です。
1行目: 年 月 日 時 分 秒
2行目: シ”コクセッテイ
3行目: カンリョウ
4行目: テ”ンケ”ンヲOFFニシテクタ”サイ
8)電源をOFFする。
以上 2013-08 文責 ozaki@ba.mbn.or.jp V1.03
参考出典資料 宮地エンジニアリング葛{地技報